どうも僕です.
何から書こうか迷う今日この頃です.EDXスペクトラムの波形処理について書こうか,そんなしょーもない事は無視して定量分析補正法について書こうか,迷ってます.まぁ両方書きたいんだけどね.優先順位を決めなきゃ・・・
定量分析も含めてEDXに関する歴史のおさらいでもしよう!
戦後1940年代に,フランス(だったと思う)のPh.D Studentだった,R.Castaingとその先生によって,SEM-EDX(WDXかも・・)の基本原理の発表がありました.本質的な部分は現在と変わっていないみたいです.
1950年代は装置の開発かな?日本やフランスやそれ以外の国でも開発に取り組んだはず.Castaingはフランス人だから,Camecaが現在でも有名なのはCastaingの影響力があったのかもねぇ....
1960年代になって,定量精度をもっと上げることが課題になったので,定量分析に関する研究が多数行われました.その成果として,ZAF補正やBence-Albee補正が誕生しました.
1970年代になって,大型コンピュータを使って定量分析の補正計算を処理するようになりました.たぶん,それ以前は,手計算だったのかも・・・
1980年代になって,コンピュータの処理能力が向上して,データ処理が容易になった
1990年代になって,φ(ρz)補正が提案されました(たぶん)
2000年代以降の歴史はよく知りません...
とにかくSEM-EDXの基本原理は戦後まもなく完成したって事は言えるでしょう.それ以降,現在に至るまでは,IT業界の発展と共にEDXの充実してきたって程度の認識でよいような気がします.
おしまい
2010/10/10
EDXの分解能3
どうもボクです.
EDXの分解能って,結局なんなのかって言うと,いかにしてシャープなピークを得ることができるか!って感じじゃないでしょうか.でも,多くの希土類元素を含むようなヘンテコな試料を除けば,カルシウム(Ca)より原子番号の大きいピークは,重なり合うこともないので,こういうこだわりは無視すればいいのですが,軽元素(ホウ素Bから窒素Nくらいまで)の定量分析に分解能の値が影響します.具体的には,以下のスペクトラムを見てください.
EDAX参照
このスペクトラムは,ナイロンの分析例を示す物ですが,分解能が良ければ良いほど(値が小さければ小さいほど),ピークの重なりが小さいですね.これって重要で,そのうち書くけど,定量分析を行う際のガウシアンフィッティングにモロに影響するんですよ.ピークの分離が優れていれば優れているほど,きちんとした定量分析がおこなえる(はず).
日本のEDXメーカーのHPを参照してみれば
日本電子さんでは,133-144eV以下
日立さんでは,133eV以下
EDAXさん,130-138eV以下
堀場さんでは,133-137eV以下
島津さん,不明
たまに画像をお借りしてる4piさんは,129-132eV程度のエネルギー分解能を持つ検出器が開発されております.これらの値は,分析対象物が何であるかの場合に考えなくてはなりませんけど,あんまり気にしなくてもいいんじゃないでしょうか?wエネルギー分解能が良ければ,正しい定量分析ができるって訳ではありませんからね!
PS
世の中には波長分散型のX線検出器ってのがあります.いわゆるWDXとかWDSと呼ばれているヤツです.WDXがなんで精度の良い定量分析ができるかというと,WDSの分解能はだいたい10eV前後だからです.スペクトラムのピーク分離が優れているので,EDXでは分析できないような元素の分析にも向いているようです.まぁそんな感じです.
EDAX参照
EDXの分解能って,結局なんなのかって言うと,いかにしてシャープなピークを得ることができるか!って感じじゃないでしょうか.でも,多くの希土類元素を含むようなヘンテコな試料を除けば,カルシウム(Ca)より原子番号の大きいピークは,重なり合うこともないので,こういうこだわりは無視すればいいのですが,軽元素(ホウ素Bから窒素Nくらいまで)の定量分析に分解能の値が影響します.具体的には,以下のスペクトラムを見てください.
EDAX参照このスペクトラムは,ナイロンの分析例を示す物ですが,分解能が良ければ良いほど(値が小さければ小さいほど),ピークの重なりが小さいですね.これって重要で,そのうち書くけど,定量分析を行う際のガウシアンフィッティングにモロに影響するんですよ.ピークの分離が優れていれば優れているほど,きちんとした定量分析がおこなえる(はず).
日本のEDXメーカーのHPを参照してみれば
日本電子さんでは,133-144eV以下
日立さんでは,133eV以下
EDAXさん,130-138eV以下
堀場さんでは,133-137eV以下
島津さん,不明
たまに画像をお借りしてる4piさんは,129-132eV程度のエネルギー分解能を持つ検出器が開発されております.これらの値は,分析対象物が何であるかの場合に考えなくてはなりませんけど,あんまり気にしなくてもいいんじゃないでしょうか?wエネルギー分解能が良ければ,正しい定量分析ができるって訳ではありませんからね!
PS
世の中には波長分散型のX線検出器ってのがあります.いわゆるWDXとかWDSと呼ばれているヤツです.WDXがなんで精度の良い定量分析ができるかというと,WDSの分解能はだいたい10eV前後だからです.スペクトラムのピーク分離が優れているので,EDXでは分析できないような元素の分析にも向いているようです.まぁそんな感じです.
EDAX参照
EDXスペクトラム2
どうも,ボクです.
スペクトラムについて,色々と補足しなければいけないと思った;;
まず,EDXスペクトラムは,だいたいですが,分析対象微少領域の化学組成を反映しています.これまた,だいたいですが,各元素のピークは,化学組成に比例して,大きくなったり小さくなったりします.このようなピークのことを特性X線(characteristic X-ray)と呼ぶみたいです.
特性X線について説明しますと,,,
原子が物理的に安定するのは,電子核に電子が満たされている状態であるときで,それを基底状態と呼びます.この基底状態にある原子に,電子を照射して内殻電子を放出させると,そこに空孔が生じて不安定な励起状態になります.
不安定な励起状態にある原子は,1ns以下の時間内に基底状態に戻る遷移現象が生じます.遷移は,空孔になったところに,より外側にある原子核から,電子が遷移してきて基底状態に戻ることであります.このように遷移する電子は,外角の高いエネルギー準位から,内殻の低エネルギー準位に落ち込むので,そのエネルギー差に等しい電磁波が放射されてでてきます.この電磁波を特性X線と呼びます.また,そのエネルギーは元素に固有の値であります.
画像は神奈川科学技術アカデミーより転載しました
元素固有のエネルギー値は以下の感じです;
Element E(keV)
4 Be 0.109
5 B 0.183
6 C 0.277
7 N 0.392
8 O 0.525
9 F 0.677
10 Ne 0.849
ちなみに,各元素のエネルギーは,波長分散法で用いる波長値と反比例の関係にあります.
エネルギー E(eV)=12399/λ(波長:Å)
波長分散法については,気が向くまで書くつもりはありません;;
スペクトラムについて,色々と補足しなければいけないと思った;;
まず,EDXスペクトラムは,だいたいですが,分析対象微少領域の化学組成を反映しています.これまた,だいたいですが,各元素のピークは,化学組成に比例して,大きくなったり小さくなったりします.このようなピークのことを特性X線(characteristic X-ray)と呼ぶみたいです.
特性X線について説明しますと,,,
原子が物理的に安定するのは,電子核に電子が満たされている状態であるときで,それを基底状態と呼びます.この基底状態にある原子に,電子を照射して内殻電子を放出させると,そこに空孔が生じて不安定な励起状態になります.
不安定な励起状態にある原子は,1ns以下の時間内に基底状態に戻る遷移現象が生じます.遷移は,空孔になったところに,より外側にある原子核から,電子が遷移してきて基底状態に戻ることであります.このように遷移する電子は,外角の高いエネルギー準位から,内殻の低エネルギー準位に落ち込むので,そのエネルギー差に等しい電磁波が放射されてでてきます.この電磁波を特性X線と呼びます.また,そのエネルギーは元素に固有の値であります.
画像は神奈川科学技術アカデミーより転載しました元素固有のエネルギー値は以下の感じです;
Element E(keV)
4 Be 0.109
5 B 0.183
6 C 0.277
7 N 0.392
8 O 0.525
9 F 0.677
10 Ne 0.849
ちなみに,各元素のエネルギーは,波長分散法で用いる波長値と反比例の関係にあります.
エネルギー E(eV)=12399/λ(波長:Å)
波長分散法については,気が向くまで書くつもりはありません;;
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